2010年02月07日 (日)

本が好きな人にとって、本って特別なもの。
『この本が、世界に存在することに』は
本がある人生の断片を描いた短編集。
角田光代さんにとって、本って特別なものだったんだ、
ということが伝わってきます。
行間がとても広かったり、余白がたっぷり取ってあったりと
話ごとに文字の配列がちがっていて、
同じ本の中でもちがう世界感がある、という感想です。
印象的だったのは、旅先の古本屋で
自分が売った本と出会う「旅する本」。
実際にそんな経験は無いけれど、
同じ本を数年たって読み返した時の感覚がとてもリアル。
ほかの話も、本に対する思い入れがそれぞれ感じられます。
「あとがきエッセイ 交際履歴」に書かれていた、
「本と人との関係は“個人的な交際”」という
角田光代さんの言葉に共感。
大好きな本って、自分の芯の部分まで刺さってきて
思いがけない感情を引き出してくれることがある。
万人に読まれる本であるのに、
自分だけの特別なものである、という不思議な感覚を
本が好きな人って多かれ少なかれ抱いてるのではないかなあ。
『この本が、世界に存在することに』を読んでいると
本とは楽しみを与えてくれる存在であるだけではなく、
人生を変えてしまうことすらある、と改めて思います。
本が好きなら、どこか深く頷ける箇所がある、そんな本です。
『この本が、世界に存在することに』 本への愛情をこめて角田光代が描く新境地。 泣きたくなるほどいとおしい、 ふつうの人々の“本をめぐる物語”が あなたをやさしく包みます。 心にしみいる9つの短編を収録。 参考:「BOOK」データベース |
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| この本が、世界に存在することに |





