★2つ。

知人が浅田次郎さんにハマっていて薦められました。
最初に読むなら…と、
映画にもなった『鉄道員(ぽっぽや)』を読了。
読んでみるまで短編だと知らなかったのだけれど。

そんでもって感想なのですが…
うーん、この短編集は好みではないです。
ぐっと来るところもあるんだけれど、
死者や霊が出てくる話が多く
泣かせようとする意図を感じてちょっと引いてしまった。

『鉄道員(ぽっぽや)』は優しい話でまだ素直に読めたけど、
北海道弁が気になって仕方なかった!
こういう訛りで話す人もいると思うけど、
文章になってしまうとかなり大げさで
道民だからこそ引っかかる…。
「オリヲン座からの招待状」の京都弁も、
京都の人が読むとちがうのかなあ、なんて思ったりして。
ほかの短編も、素敵な奇跡が起こるけれど
あまり好感を持てない主人公だったりして、
最後まで素直に入り込めないままでした。

残念ながらこの短編集は相性があまり良くなかった。
それでもぐっと来るところもあったし、
1冊だけで合わないと決めつけることはあまりしたくない。
浅田次郎さん、色々な作風があるようなので
もう1度、まったくちがう作品を読んでみたいと思っています。



『鉄道員(ぽっぽや)』
娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、
男は駅に立ち続けた-。
心を揺さぶる“やさしい奇蹟”の物語。
「鉄道員(ぽっぽや)」はじめ、
「ラブ・レター」「角筈にて」など8編収録。
第117回直木賞受賞作。

参考:出版社・著者からの内容紹介

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★2つ。

両親の本棚にあった北杜夫さんの
『楡家の人びと』と『さびしい王様』シリーズ。
子供の頃の自分にとって『楡家の人びと』は難しく、
『さびしい王様』シリーズは読みやすく愉快な話で、
同じ作者であることが不思議でなりませんでした。

『さびしい王様』シリーズはとても好きだった。
滑稽さが寂しさを含んでいる、寂しさの中に滑稽さがある、
ということを『さびしい王様』シリーズで
初めて感じたのかもしれない、
そんなことを思い出して読んでみた『大結婚詐欺師』。

『大結婚詐欺師』もばかばかしくも寂しい話、なんだけど
ばかばかしさのほうが支配しすぎ…という感想です。
あまりにもばかばかしい詐欺の手口とか、
刑事が大結婚詐欺師に逃げられる
これまたばかばかしい顛末とか、ちょっと長過ぎ。

『大結婚詐欺師』は好みではないけれど、
“生きる”ということには
ばかばかしさと寂しさが含まれている、
という切なさは好きです。
『さびしい王様』シリーズは
ばかばかしさと寂しさのバランスが好きだった…
というように記憶しているけれど、
ずいぶんと年月が経っているから自信は無いな。
読むほうの自分が(多分)変わっていると思うので、
同じものをどう感じるかも不明。

『さびしい王様』シリーズをもう1度読んでみたくなりました。
生きることに含まれる寂しさが
どんな形に描かれているのか、
難しく感じた『楡家の人びと』ももう1度読んでみたいです。



『大結婚詐欺師』
ここに登場と相成りますのが、
その名も轟く結婚詐欺師。
対しまするが北沢警察、
敏腕刑事と誉れも高き阿川頓馬。
追いつ追われつの大混戦。
気づけばどうして好敵手。
義理と人情、秤にかけても、
どうにもならない哀しき業よ―。

参考:「BOOK」データベース

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★2つ。

世界的に有名なSF作家、レイ・ブラッドベリ。
名前だけは知っていましたが『猫のパジャマ』で初挑戦です。
どれを読もうか作品を調べていたら『猫のパジャマ』…
タイトルで即決。

でも感想は、正直ちょっとニガテかも…。
表題作「猫のパジャマ」は、
猫好きとしては微笑ましい話だったけれど。

幻想的で、何が起こったのか
はっきり描かれていないことが多い印象。
その曖昧さを余韻として味わうことこそ、
レイ・ブラッドベリの小説を読む醍醐味かも?
…とも思ったのですが、
個人的には「???」を強く感じてしまいました。
ラストが若干、後味が悪いものが多かったし。

アメリカの文化についてよく知らないので伝わって来ない、
というのもよく分からなかった理由かも。
アメリカ文化に精通していて、
原文で読めたら印象ちがうのかなー。
短編だからよけいに、理解する前に話が終わってしまう感じ。

長編のほうがその世界に入って行けるかも…と思いました。
もう1度、今度は長編に挑戦してみたい。
本が禁じられた世界を描いているという、
『華氏451度』が気になっています。



『猫のパジャマ』
夜の道路で猫を拾った男女をめぐる
不思議なラブストーリーにして
極上の猫小説「猫のパジャマ」をはじめ、
少年のひと夏の思い出、
異星人の目から描かれるファースト・コンタクト…
人生の一断面を切り取った切ないスケッチや、
SF、奇譚など、レイ・ブラッドベリの
魅力のすべてが詰まった傑作群。

参考:「BOOK」データベース

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★2つ。

京極堂シリーズに登場する、
多々良先生を主人公としたサブストーリー。
妖怪研究のため、日本全国飛び回る多々良先生は
書斎派でなかなか腰を上げない京極堂と対照的な人物。
妖怪のことしか考えてない常識知らずのセンセイと、
多少は常識派だけどやっぱり妖怪好きの沼上のコンビが
行く先々でおかしな事件に巻き込まれます。

事件の中で、天才絵師・鳥山石燕が描いた
妖怪画の謎に迫っていきます。
だから主人公は妖怪馬鹿の多々良先生しか考えられない…
とは思うのですが、癖のある人物がたくさん登場する本編の中で
多々良先生はあんまり印象強くなかったのだよなあ…。
主人公となっているこの本を読んでも、
変人ではあるけれど正直あんまり惹かれない人物。
語り手の沼上も、「妖怪好き」以外にあまり特徴が無いような。
事件があっさりと解決してしまうのは
『百器徒然袋―雨』でも同じだけど、
あちらの主人公・榎木津はインパクトが強烈だし。

2人が妖怪研究のために訪ねた地方で、
戦後すぐの時代に日本が抱えていた「近代化」という問題が
浮き彫りにされているのは興味深かった。
けれど、どうにも物足りなさを感じてしまう。
“黒衣の男”京極堂が登場する最終話なんて、
もっともっと深い人間の感情がありそうなのに…とちょっと残念。

多々良先生と沼上のやり取りはユーモラスで笑えるけれど、
京極堂シリーズとして読むとちょっと違うな、と感じてしまいました。



『今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉
(こんじゃくぞくひゃっき くも)』

河童に噛み殺された男。神隠しに遭う即身仏-
はたしてそれらは妖怪の仕業なのか?
断言するのは全身妖怪研究家・
多々良勝五郎大先生!
戦後まもなく各地で発生する怪事件に
次々巻き込まれる妖怪馬鹿コンビの大冒険!

参考:出版社/著者からの内容紹介

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★2つ。

自分の中でだいぶ御馴染みになってきた、図書隊の面々。
ベタ甘なのもだいぶ慣れて
「たまにはこんな甘~いのもいいかなー」と思ってきました。

でも正直、お話は今回あまり好みではないです。
「図書隊は正義の味方じゃない」と繰り返し書かれているけれど、
章ごとに登場する敵役があまりにも分かりやすく「悪」。
それをすぱーんとやっつける部分が
こんなに簡単に収まるものか?とちょっと違和感。

社会問題が織り込まれた骨太さが好きなところなので、
単純な「善VS悪」ではない、図書隊の今後の姿を知りたいと思います。
あと1冊(別冊はあるけど)、ラストがどうなるのか期待。



『図書館危機』
図書館は誰がために-
王子様、ついに発覚!山猿ヒロイン大混乱!
玄田のもとには揉め事相談、
出るか伝家の宝刀・反則殺法!
そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!?
そこで郁を待ち受けていたものは!?
終始喧嘩腰でシリーズ第3弾、またまた推参。

参考:セブンアンドワイ

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★2つ。

途中は面白くて、
どうなるかドキドキしながら読んだけど…。

あまりにも登場人物が悪い人ばっかりで、
ラストはもやもやが残ってしまった。

「いい人が1人もいない小説を書きたかった」
という作者の狙い通りかもしれませんが、
少しは共感できる人がいて欲しかったなぁ。

東野作品、私にとっては当たりハズレが大きい小説。
それでも“当たり”を求めてまた読んじゃいそうです。




敏腕広告プランナー・佐久間は、
クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。
家出してきた葛城の娘と出会った佐久間は、
“狂言誘拐”というゲームを開始した。

参考:「BOOK」データベース『ゲームの名は誘拐』

★2つ。

怖い話だと思って読んでたら、
ラストはふつーに“青春小説”でした。

途中のいかにも人を怖がらせるような伏線、
結局あれって何だったの?って、ちょっと納得行かないなあ。

あっという間に終わってしまう高校生活が
いい雰囲気に描かれていて、
ホラーな味付けがなければ単純に面白いと思うんだけど。

六番目の小夜子 (新潮文庫)六番目の小夜子 (新潮文庫)
恩田 陸

図書室の海 (新潮文庫) 球形の季節 (新潮文庫) 月の裏側 (幻冬舎文庫) ネバーランド (集英社文庫) 不安な童話 (新潮文庫)

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★2つ。

小川洋子さんの初期短編集。

「博士の愛した数式」のイメージで読んだら、
ちょっとグロテスクな表現が意外。
“グロテスク”と言っても
透き通るような綺麗な文体なのでそれほど気持ち悪くはないし、
人の脆さや残酷さが痛いほどに描かれている…けど、
どれも明るさのない終わり方。

「博士-」のように、
切ないけど一筋光が射しているようなお話を期待しちゃってたので
モヤモヤしてしまいました。
 
完璧な病室 (中公文庫)完璧な病室 (中公文庫)
小川 洋子

余白の愛 (中公文庫) 凍りついた香り (幻冬舎文庫) 妊娠カレンダー (文春文庫) 寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫) ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)

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