授乳村田沙耶香

★4つ。

村田沙耶香さん、初。
3つの短編はみな、若い女性が主人公。
話自体はわりとグロテスク、
嫌悪感を感じてもおかしくない。
なのに私はするすると、何が起こるんだろう…
とドキドキしながら読んでしまった。
嫌悪感を感じる小説もあるのに、どうしてだろう。

3人の主人公は皆、自分自身の内なる世界を守ろうとして外界を拒絶している。
自分以外の他者に対する嫌悪感、そして、
理解できないがゆえの恐怖、がある気がした。

彼女たちは自分がそれを怖がっているとは思っていないようだけど。
その彼女たちの孤独、
外界と交わってくだらない俗物になぞならない、というプライド、
そして認識しきれていない恐怖。
それがかすかに、思春期のほんの一時期、
少しだけとらわれていた思いに似ている気がする。

彼女たちはどこに行くのか、
少しずつ他者と交わりなんとか外界と適合していくのか、
それとも自分自身の世界を打ち立てて生きていくのか。
現実においては、
他者を拒絶して生きていくのは、とてもとても難しい。
彼女たちはそれを成し遂げてしまうのか?いったいどうやって?
というところに、興味を感じずにはいられない。

「授乳」の主人公の女子中学生の「私」は
まだまだ行く末が見えない。
「コイビト」の真紀は
自分のいびつさを美佐子に見て怖ろしくなるけれど、さてこの後は。
そして「御伽の部屋」のゆきは
自分だけの世界を構築することに怖ろしいことに成功しつつあるようだ。

自分の世界と外界。村田沙耶香さんの小説は、
ほかのものもそれがテーマになっているのだろうか。

そして、多くの方が感想として言っていることだけれど、
村田さんの小説の主人公たちが抱く外界への嫌悪は
女性ならではのものなのだろうか。

私が彼女たちに対し、
共感はしないけれど理解不能というわけでもない、と感じたのは
私が女性だから、ということもあるのだろうか。
村田さんが、自分の世界を構築しようとする彼女たちにどういう結末を与えるのか、
ほかの小説も読んでみたいと思う。




『授乳』

受験を控えた私の元にやってきた
家庭教師の「先生」。
私を苛立たせる母と
思春期の女の子を逆上させる要素を少し持つ父。
私と先生は何かを共有し、
この部屋だけの特別な空気を閉じ込めた筈だった。
「―ねえ、ゲームしようよ」。表題作他2編。

参考:「BOOK」データベース

 

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