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タルト・タタンの夢近藤史恵

★4つ。

下町にある小さなフランス料理店の、
無愛想だけどとびきり美味しい料理を作るシェフが、
お客が巻き込まれたちょっとした事件を解決する
近藤史恵さんの『タルト・タタンの夢』。
美味しそうなお料理が続々登場するのがたまりません。

起こる“事件”は事件と言うより、日常のちょっとした謎や悩み。
解決してホッとするできごとと
それに絡む心のこもったお料理のイメージが
見事に重なって、心暖まる読後感。
短編だし、安心してさらっと読める、という感想です。

舞台となるビストロ・パ・マルが素敵です。
フランスの田舎の家庭料理が鍋ごと出てきちゃう、
気取らない小さなビストロ。
フレンチは高くて気取ったイメージがちょっと合ったのですが、
パ・マルの料理は実に美味しそう。

豚肉を使ったカスレ、
大麦とホタテのスープ生姜風味、
特製のヴァン・ショー(=ホットワイン)などなど
味わってみたいものがどっさりあります。

ちょっとだけ残念なのは、
フレンチをほとんど食べたことがなくて
料理の味をなかなか想像できなかったこと。
食欲をそそる雰囲気で描かれていますが
食べたことがあればもっともっと
具体的にイメージできたのに。

自分のお店にパ・マル=悪くない、
なんて名前をつけちゃう、ひねくれ者の三舟シェフが
なんともいい味出してます。
料理人の志村さん、ソムリエの金子さんも個性的。
人となりが1番よく分からなかったのが
ウェイターで語り手の高築くん…
「語り手」という立ち位置だから
客観的に状況を語るのは当然かもしれないけれど、
もうちょっと高築くんについても知りたかったな。

彼らに会いに、そして三舟シェフのフレンチを味わいに
ビストロ・パ・マルを訪れたくなりました。



『タルト・タタンの夢』
カウンター7席、テーブル5つ。
小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルの
風変わりなシェフが作る料理は、気取らない、
客の心と舌をつかむものばかり。
そんな名シェフは実は名探偵でもありました。
常連の西田さんはなぜ体調をくずしたのか?
フランス人の恋人は
なぜ最低のカスレをつくったのか?
絶品料理の数々と極上のミステリ7編。

参考:「BOOK」データベース /
出版社・著者からの内容紹介


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コメント
おいしそうな料理と日常的ミステリがうまい具合にからんで素敵な物語でしたね。
「ガレット・デ・ロワの秘密」に出てくるガレット・デ・ロワは、お正月のお菓子なので
ちょっとしたケーキ屋さんだと扱っているところも多いので、手に入れやすいかもしれません。

>日月さん
本1冊まるごと、とっても美味しそうでした♪
美味しそうなばかりでなく、謎と上手にからんでいるところも
すごいなぁ、と思いながら読んでいました。
ガレット・デ・ロワ、ケーキ屋さんで探してみようと思います(*^^*)

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