★3つ。

歌うたいCoccoの食にまつわる
真摯だけどユーモアあるエッセイ、
リズミカルな歌詞のような文章、
旅先や沖縄の風景など数々の写真。
料理レシピも載っているけれど、決して料理本では無いと思う。
Coccoの伸びやかな世界を味わえる、という感想。

「はじめに」の最初の文章からして私には軽く驚き。

 元々 食べるよりは作るほうが好き。
 与えたい気持ちが 確実に届き、誰かの胃袋を満たせる。
 目の前で 確かに "何かできる"。

作るより食べるほうが好き、
自分好みに美味しくするために料理する、
1人より分かち合ったほうがより美味しく思える。
そんな理由で料理をする私にとっては
Coccoのような愛に溢れた理由で料理する人がいる、
ということがちょっぴり新鮮。

 歌を歌って 全てが解決できればいい。
 …
 歌うたいなのだから そんなふうに生きて行ければいい。
 でも家に帰ると
 私は台所に立ちます。
 この手から 生まれたものが確かに届く
 その瞬間 やっと救われます。
 この手で 誰かを満たすことができる
 自分の体だって 満たすことができる
 その安心感で 日々の無力感を埋めるように。

Coccoは料理するのも、文章を書くのも、
それから歌を歌うことも、
すべては「愛」から行っているのだろう。
決して私のようにくいいじが張っているからではなく!

Coccoが生まれ育った沖縄の風景、
そこにいる家族や親戚、近所の人々。
その姿は伸びやかで、ゆるやかで、
南国・沖縄らしい大らかな愛と力に溢れている。
道産子の私にはその光景は少し遠いもの。
北国の美しさと力も感じているけど、
『こっこさんの台所』に現れる南国の光景は眩しく美しく、
そこに生きる人々に少々の羨望を感じてしまう。

その料理も歌も、美しく優しく、
時にあやうく思えるほど真摯で。
Coccoはいつだってまっすぐに、
彼女にとっては「こうするしかない」というところで
生きているのだろう、ということが伝わる。

心に寄り添う、というには少し遠い。
時に馴染みの無い、けれど美しい生き方に触れ、
自分の心も優しくなれるといいと思う、
そんな時に開きたい本です。



『こっこさんの台所』
生きることへの想いを
謳い上げるように綴ったエッセイ、
心と身体に沁み入る季節のオリジナルレシピ…。
写真やエッセイから伝わる、
歌うたいCoccoの“愛”のメッセージ。

参考:「BOOK」データベース


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コメント
こっこさんの台所

本の感想・レビュー記事へのコメント
この本、読んでみたくなりました。
食べることは生きることだ!と思ってはいても
忙しいとつい適当になりがちで。。
すてきな本の紹介、これからも楽しみにしてます。
2011/04/02(Sat) 21:06 | URL  | bokbookcafe #-[ 編集]
>bokbookcafeさん
私も、食べることは大切!と常々思ってはいるのですが
バタつくとつい端折ってしまうところだったりもします。
『こっこさんの台所』、食の尊さをじんわりと感じられました。
Coccoの歌と同じように、のびやかで愛に満ちた素敵な本です。
今後ものんびりと更新続けていきますので、よろしくお願いします♪
2011/04/03(Sun) 23:33 | URL  | Run #-[ 編集]
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