ジャンプ佐藤正午

★2つ。

失踪なんてちょっとした歯車の掛け違えで起こるのかもしれない。

「人生なんて簡単なことで変わってしまう」
というテーマには心を揺さぶられた。
…なんだけど、どうにも主人公が好きになれないんだよなあ。

山本文緒さんの解説
「この物語の主人公・三谷に感情移入できるかできないかで、
共感派と反発派に分かれたようだ。」
私はできなかったほう。

付き合いたての彼女、みはるが
一晩帰って来なかったのに出張に行き
帰ってからも出社して仕事をこなし、
みはるがいなくなった彼女の自宅を訪ねるのは一週間後。

…本当に心配してる?って引っかかりがずっと残る。
男が関係してるんじゃないかとか、うだうだと女々しいし。
愛情を持って安否を心配しているというより
いきなり女に姿を消されて男のプライドが傷つけられた、という印象。

おまけに、途中まで読者にすら秘密にしていた三谷のある習慣。
どうにも優柔不断で誠実さが無い男だなあ、
というのが三谷に対する率直な感想。
みはるがちょっと可哀そう…と思ったら
これまたずいぶんあっさりしてる。

結局お互い、好きになりかけ、という感じで、
そこまで大切な存在じゃなかったんじゃ?と思う。

三谷の優柔不断さ、不誠実さは信用が置けないし、
みはるはさっぱりした性格できらいじゃない印象だけど
彼女の気持ちもよく分からないし、感情移入するほどじゃない。
そしてもう一人、ある人物がどうにも好きじゃない。
その人の行動、きもちわるい…と思ってしまった。

三谷の優柔不断さは作中で三谷自身、
自分はそういうところがある、と認めているので
そこを「仕方ないなあ」と許せるかどうか、が
三谷を好きかどうか、

つまりはこの小説を好きかどうかの分かれ目なんだろうな。
私は三谷はじめ、登場人物たちを好きになれなかった。

ただやっぱり、人生がちょっとしたことで変わっていってしまう、
というテーマには惹かれる。

人生は偶然の積み重ね。
本当に自分が選び取ったのか。
もう1度、佐藤正午さんのちがう作品を読みたい、と思うのは
そのテーマが気になるから。

面白かったけどもう読まなくてもいいや、と思う作家さんもいれば、
すごく良かった訳じゃないのにどこか引っかかる、という人もいて、

佐藤正午さんは後者。
なぜかまた読んでみたい、
あと2冊くらい読んで印象を決めたい、という気分でいます。




『ジャンプ』

「リンゴを買って5分で戻ってくるわ」
そう言った彼女はそのまま姿を消した。
残された男は、
わずかな手がかりを元に行方を探し始めた。
人生なんてちょっとした歯車の掛け違えで
大きく変わってしまうのかもしれない。

参考:「BOOK」データベース

 

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