2008-05-16(Fri)
とっても不幸な幸運

“ちょっとひねくれているけれど
料理自慢で世話好きな店長のいる「酒場」という名の酒場。
店長の娘やクセモノ常連客が、100円ショップで売っている
「とっても不幸な幸運」という名の缶を開けていく。
開けると起こるちょっと不思議な出来事は
開けた人の運命をちょっと変えてしまう…。
缶の中にあるのは「災い」?それとも「幸せ」?”
参考・「BOOK」データベース
時代物でお馴染み、畠中恵さんの現代物。
連作短編集です。
缶を開けると起こるのは、開けた人にとって直視したくない現実。
見たくないものを見てしまう「不幸」、
でもそれを乗り越えることで幸福に近づけるという「幸運」。
酒場の店長と常連客たちの距離感が心地いい。
口が悪くてお互いからかったり喧嘩したり、
けれど本当は心配し合って、“不幸な幸運”を乗り越える手助けをするのです。
普段は干渉し過ぎずに困った時は手を差し出す、
大人の友人関係がほんのり暖かい。
畠中さんは2冊目、時代物のほうが人気があるようですが
全体に流れる暖かさは「しゃばけ」とも共通してる印象。
開けた人がどうなるのか、常連客たちと一緒に心配する気持ちに。
短編だからか、解決法にちょっと無理があるな、と感じる話もあるけど
全体として暖かく心地よく読めました。
「酒場」という名の酒場、クセモノばかりだけどちょっと行きたい。
とっても不幸な幸運
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