★4つ。

主人公・希里の私生活は、
ふつうに考えるとかなり辛いもの。
なのにそれが驚くほど淡々と語られていて、
希里はこの生活を「辛い」なんて考えていない、と分かる。
自分に起こるすべての出来事を諦めるのではなく受け入れて、
穏やかに生きようとしている。

「眠るためのホテル」の描写はとても繊細。
人間の生活に欠かせない「眠り」、
もっと大切に取り扱わないといけないのでは、という気持ちになります。

希里の私生活もオテル モルで起こる出来事も、
もっと大騒ぎになるようなことが
敢えて事件とならないところで終わっています。
複雑なことがたくさんありながら、
なぜか何も起こっていない印象。

問題があったとしても、
人は穏やかに生きることができる。
そんな風に思えて心が少し休まります。
そうやって生きていくコツは「眠り」を大切にすることかも。
オテル モルに泊まってみたくなりました。
家でもぐーすか寝てるけど。



『オテル モル』
「悪夢は悪魔、どうかよい夢に恵まれますように」

チェックインは日没後、チェックアウトは日の出まで。
しあわせな眠りを提供するためだけにあるホテル、
オテル・ド・モル・ドルモン・ビアンの
フロントで働き出した希里。
世界と優しく対峙する、
日常からほんの少し乖離した世界の物語。

参考:「BOOK」データベース
/ 出版社・著者からの紹介

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コメント
オテル モル

本の感想・レビュー記事へのコメント
No title
はじめまして。
ブログ村から遊びにきました。
さらりとしたステキな文章による本の紹介で、
オテルモル、さっそく読みたくなりました。絵もいいですね。
淡々とした本というのは
読書中も読後もココロを落ち着け、熱い本よりもさらに遠くへ
連れて行ってくれるような気がします。

また覗かせてください。
2008/07/26(Sat) 19:19 | URL  | エリコ #aVwOoFFc[ 編集]
>エリコさん
コメントありがとうございますっ♪
読みたくなったなんて、嬉しいです!
本の感想を文章にするのは難しいけど、面白い作業でもあります。
淡々とした本は、後からじわじわ来ることが多いですね。
熱い本よりもさらに遠くへ…っていう表現、よく分かります!

よろしければまたお越し下さいませ♪
2008/07/26(Sat) 20:16 | URL  | Run #-[ 編集]
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しあわせな眠りを提供する不思議なホテルの物語。 チェックイン、日没後。チェックアウト、日の出まで。 最良の眠りを提供するホテルのフロ...
2010/08/16(Mon) 01:07:28 |  粋な提案