★4つ。

妖力を失いながらもプライドだけは捨てられない天狗、
屈折した悲しさを傲慢な態度で抑え込む「弁天」、
そして個性的な狸たち。
森見登美彦さんの『有頂天家族』
三者三様、それぞれがよく描き分けられているなあ、と感心しきり。

大真面目なばかばかしさに呆れながらも笑ってしまい、
登場人物(人、じゃないほうが多いけど!)に愛情が湧いてくる。
特に後半、怒涛の勢いで暴れまくる変幻自在の狸たちに
読んでるほうまでぶんぶん振り回されてしまいます。
下鴨一族の家族愛、弁天や赤玉先生の孤独に時々ほろっとさせられる。

森見登美彦さんの他の話のような男臭さを予想していたら、
ドタバタ感が強くて話自体はちょっとあっさり感じました。
『太陽の塔』『四畳半神話体系』のほうが好みだけど、
『有頂天家族』を先に読んでいたらちがった感想だったかも。

「面白きことは良きことなり!」狸の本質を表す言葉。
難しいこと考えないで、
狸のように生きることを楽しみたい時に読みたい本。
どうやら続きもあるらしいので、それも楽しみです。



『有頂天家族』
偉大なる父の死、海よりも深い母の愛情、
落ちぶれた四兄弟…
これ、すべて狸のはなし。
狸の名門・下鴨家の優しき母と
なんとも頼りない四兄弟。
敵対する夷川家、半人間・半天狗の「弁天」、
すっかり落ちぶれた天狗「赤玉先生」-。
狸と天狗と人間が、京都の街を飛び廻る!

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